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石巻で [ヘルプ東北]

 東北の方は、先月末まではほぼ週一で活動しましたが、今月に入ってからは私の都合でペースは落とさざるを得ず、5月9~11日のみになりました。

 しかし二カ月経ったというのに、石巻は、復興の兆しなど全く見えないような中に人々が今も暮らしています。3月下旬に物資を届けに行った時よりは多少ましになりましたが、ぐちゃぐちゃの車、傾いた家や電柱、なぎ倒されたフェンス、がれきの山、ひどい臭いと飛び交うハエ等、地域の人だけで復興が実現できるような状態とは全く言えません。ゴールデンウィークに多くのボランティアの方々が活動された後でしたが、まだまだ人手が必要です。私達の教会でも取り組んでおりますので、ボランティア可能な方は、是非お問い合わせください。(090-9957-7583 永田)

 今回は、生活排水ができない、ということで、あるお宅に側溝の泥かきに伺いました。前回行った幼稚園が悲惨な状態だったので、側溝のどろかきだけなら、きっとそれほどひどい地域ではないだろう、と思って行ったのですが、とんでもありませんでした。

 石巻市だったのですが、そこにたどり着くまでの所もひどい状態のまま、住宅街に入ると、その家の向かいの家が壊れていて、道路にまで飛び出しているので、そこから先に進めません。しかし、飛び出している屋根の壊れた部分の材木が支えになっているので、役所からは、まだ安全だ、ということで、後回しになっているのだそうです・・・

 その家の隣の車庫は、津波で浮き上がって、斜めに家にたてかけられている状態のまま。その中から車が少しのぞけますが、取り出せるような状態ではなく、取り出しても乗れるような状態ではありません。隣の家のおばあちゃんは亡くなられたそうで、また、裏の空き地や、今回泥かきをした側溝の先の下水道の中でも死体が見つかったそうです。それもつい数日前、ということでした。その家で飼っていた猫も見つからないので、側溝の中で死んでいなかったか、聞かれました。あいにく、というか、幸い、というか、見つかりませんでしたが・・・

 その家の息子さんは、お医者さんだそうですが、夜勤明けで帰って来て、家の片づけを一緒にやりました。仕事も忙しい上、かえってきても、休まらず、その状況は、本当に大変だと思います。下水の本道まで、200mほどですが、側溝の泥をかいて、家から側溝までのつまりを取り除くと、水が流れ出しました。依頼主のお母さんは、「これでやっと洗濯ができる!」と喜んでおられました。

 その後、まだ泥まみれの家の中で、浸水して開かなくなってしまったたんすを壊し、中のいくつかの無事なものを取り出し、夕方になったので、帰ってきました。彼らは避難所ではなく、家自体はまだ建っているので、自宅で生活していらっしゃいます。半壊くらいまでならまだ住める、ということで住んでいる人は多いようです。

 2か月経って、まだこんな中で生活されている方が大勢いらっしゃる事を思うと、心が痛みます。安否確認やお葬式の連続に、断続的な余震、停電や断水、まだ洗濯すらままならない状態など、想像もしませんでした・・・

 翌日は塩釜聖書バプテスト教会の近くの古いアパートの清掃をしました。浸水して泥が窓の上まで浸かったようです。荷物の取り出し、床はがし、床下の泥かき、などは終わっていたのですが、もはや建て直した方が賢明なのでは、と思うような状態です・・・。

 それでもそのまま使う、ということで、外壁の清掃、トイレと浴室にたまった汚泥の泥かきと排出、台所の清掃・・・。昨日の場所もそうですが、やはり下水も排水も何もかも巻き込んだ泥につかった臭いは、いくら洗ってもそう簡単に取れる訳ではありません・・・とりあえずやれるだけやって、アパートを後にしました。

 自分もこの二カ月、行ったり来たりするだけでも疲れが出てきていますが、休む場所があり、ペースを落とす事ができます。しかし、今日も現地に暮らす人々は、どれほどのストレスの中にいらっしゃることでしょうか。祈らざるを得ません。

 「その日になると、彼の重荷はあなたの肩から、彼のくびきはあなたの首から除かれる。くびきはあなたの肩からもぎ取られる。」イザヤ10:27

 B.C.8世紀末、アッシリヤという大国は、南ユダ王国にとって脅威でありました。隣の国の北イスラエル王国を滅ぼし、南ユダ王国の首都、エルサレムは包囲されました。預言者イザヤは、これはまことの神様を捨て、人間が作った偶像を神として拝み、その神に自分達の子供までもいけにえとしてささげた罪の結果だ、と知らせました。

 しかし同時に、そのような人間を救うために、救い主がやってくる、どれだけその状態がひどかったとしても、救い主が救い出す、罪がどれほど深くても、救い主が赦し、救って下さる、希望をしっかり持て!いま直面している困難は、やがて取り去られる日が来る、神様に期待しなさい!というメッセージを、これでもか、というほどに、明確に伝えたのでした。

 救い主イエス様は、絶望の中にいる人を慰めて下さる方です。イエス様は、困難な中にいる人と、共にいて下さる方です。泣く者と共に泣きなさい、と教える方自身が、悲しみを共有して下さいます。苦しみの中にいる人のため、自分が十字架にかかって苦しまれたのです。イエス様に希望を置く人は、決して裏切られる事はありません。イエス様は、重荷を取り去って下さいます。くびきを共に負って下さいます。がんばれなくても希望は持っていい。自分があきらめても決して見捨てないイエス様がいる。そのことを覚えていただければ幸いです。

最後にイエス様の言葉を紹介します。

「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」マタイ11:28-30
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